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☆お目汚しで☆
ブルーとハーレイは、定例の艦内巡回を行っていた。
常に長の2歩後を歩む艦長。
それは、朝、日が昇り、夕には地平線に沈むが如く定まったことで、
ミュウたちは手を休めることなく二人に挨拶を送る。
「こんにちは、ソルジャー!」
「今日もいい日ですよ、ソルジャー」
こんにちは、こんにちは。
さざ波のように寄せる言葉に、主従は笑みを帰しながら歩く。
突然、どんと衝撃がブルーを襲った。
一人の少年が体当たりして来たのだ。
太股にしがみつき、少し驚いた表情のブルーの顔を嬉しそうに見上げている。
「リオ」
笑顔で名前を呼ばれて、更にぱあっと笑う。
ブルーは映像データで見た、太陽に向かって咲く向日葵のようだと思った。
そのリオを追い掛けてきた少年が、全速力のままぶつかった。
ブルーはリオと少年を抱える格好で、ころんと転がった。
恐れ多くも長の上で、少年が「つかまえた!」と大声を上げる。
すぐに立ち上がり、「次はリオが鬼だからな!」と元来た方に駆け出した。
そんな様子に、ブルーは微笑んだ。
口が利けない所為か、リオは早くからミュウの力に目覚めていた為、
シャングリラに連れてきたのはまだごく幼い頃であった。
母を恋しがって泣く姿に、幾度胸が締め付けられたろう。
その後も中々馴染めず、独りでいる姿を良く見かけた。
それが、今は――――
感慨に浸り、微笑を深くしたブルーの唇に触れる柔らかいものがあった。
横たわるブルーの胸に馬乗りになったリオが口付けている。
唇を離し、にこっと笑うと、傍らに立つハーレイを指差した。
「キャプテンが、ソルジャーとこうしたいって」
「なっ!?リオ?!」
赤いんだか青いんだか分からない不思議な顔色で、ハーレイが叫ぶ。
裏返ったその声に、ブルーも周囲のものも笑った。
温かい空気が流れる。
ひとしきり笑い、リオが鬼となるべく身を起こそうとした。
その小さい後頭部をブルーの細い手が押さえる。
「これを、キャプテンに返してやってくれ」
リオの口の端に、そっと唇を触れさせる。
小さなメッセンジャーは、くすぐったそうに目を閉じた。
その後、額に汗して走るハーレイを沢山の子供たちが追い駆けるという、
滅多に見られない光景がシャングリラ中で繰り広げられたとか。