ジルベスター7より生還し、国家騎士団に重要報告を済ませた後。
基地内に与えられた一室でキースはベッドに座っていた。

身体は酷く疲れているのに、頭の芯が冴え到底眠ることなど出来ない。
原因は―――――










sa-tsu-i










タイプ・ブルー………オリジン……


キースは己の手を見つめていた。
ミュウの船での遣り取りを思い出すたび、この手は震える。

恐怖……だろう。
それも、人間の生命や精神といった根幹に関わる部分を脅かされたことによる
根源的な恐怖。
これはどれほど訓練を積んでも消せるものではない。

キースは震える己の手を恥じることは無かった。



あれが――タイプ・ブルー
何という精神力なのか

簡単に自分の中に入り込まれた
このメンバーズの中に



ミュウの戦闘力を甘く見ていたことを自覚させられる。
身体的にはどう鍛えても人類の敵ではない。
だが、虚弱な身体を補うに余りある、あのサイオン能力。

それが人類に牙を剥く、その瞬間を見せ付けられたのだ。
その時如何に人類が無力か―――――



だから国家騎士団にメギドの使用を進言した
彼らを根絶やしにしなければ、一匹として残してはならない―――!



手が、再び震え始める。
キースは震える両手を見て、笑った。
薄い唇の口角が上がり、暗く蒼い瞳に宿り始める強い光。



オリジン、おまえも私と同じだ

あの船でおまえと対峙したとき、初めて感じたよ
明確な殺意、を

聞こえたよ
お前を殺す、と叫ぶおまえの思念が

その先で一瞬燃え上がった
おまえの、戦闘への喜びや高揚感が

おまえも、私と同じ
野蛮なんだ



ぐっと両手を握り締める。
その手が、熱い。

キースの笑みは、更に深く鋭くなった。
その穏やかでない様子に、マツカが眉を顰める。

マツカ、こっちに来い。
近寄ってきた細い腰に腕を回し、ベッドに押し倒した。
嫌がる身体を押さえ込み、頭の上で両手首を一つに掴むと、顎を捉え強引に口づけた。

こいつも、ミュウだ。
舌で乱暴に咥内を犯しながら思う。

どうする?
ズボンに手を入れ、こいつ自信を掴んで扱いた。
細い身体が撓り、震える。

私が始末をつける。
遮蔽した頭の中で呟いた。



あの、タイプ・ブルー・オリジンもな。



ズボンを剥ぎ取った。
抵抗しなくなったマツカの膝裏を掴み持ち上げる。

身体の中で膿んだ、熱を発する激情を鎮めるため、キースは自身を突き入れた。


















----------------------------------- 頭の中を覗かれるのは本当に怖ろしい それを出来るミュウが人間に 受け入れられないのは 生理的な現象なので仕方がないと思う ブルーさまの願いはむつかしい 共生は無理だと思うから だから 平成地球、落とし処が気になります 20070721