午後の巡視が終わり、青の間に戻った。
どこかで問題があったわけでは無いのだが、意外に時間を食い、もう夕餉の頃だ。
ブリッジには直帰の旨を告げ、ブルーを部屋まで送る。

ブルーは無言で部屋に入り、ベッド近くで立ち止まるとハーレイに背中を向けた。
マントを外せという事らしい。

背後に立ち、止め具に手を掛ける。
パチン。パチン。
金属音が青の間に響く。

水が流れているのに、かなりの共鳴効果だ。
昨夜も、良く響いていた。

その痕を、後ろ髪の下の真っ白な首筋に発見する。
赤く色付き、再びハーレイを誘っているかのようだ。

外したマントを手にしたまま、ハーレイはそれをぺろりと舐めた。
耳当てを取ったブルーが、ぴくんと動く。

紫を椅子の背に掛けながら、舌を這わせ、裏側から耳に唇を押し当てた。

「んっ…ハーレイ………やめ……」

耳朶を噛む。
優しく、淫らしく。

空いた腕を前に回し、後ろから抱き込んだ。
その腕をブルーが押さえる。

「…やめ…て……」

昨日も…あんなにした、と震え始めた声で言う。
耳に唇を触れさせたまま、問う。

「本当に、嫌ですか?それなら止めますが…?」

かりっと噛んだ。
ああっ!熱い吐息と共に声が零れる。

「…嫌……じゃない………」

ハーレイを止めていた手が動いた。
後ろに回り、短い金糸の中に潜り込む。
髪に指を絡ませ、耳を嬲るハーレイの頭をぐっと押さえた。

逃すまいとするように。

昨夜と同じ声が、青の間に響き始めた―――――。






--------------------------------- 20070912 嗜好錯誤のojimiさまが描いて下さった素敵なハレブルはこちら