ぎ…っ。
ベッドが軋む。

「…んっ…!ぅ…つっ…ぁ…!」

苦しげな吐息と共に、ブルーは噛み締めた歯の間から声を漏らした。

「苦しいですか?まだ動かない方が…?」
「だ…じょ……ぶ…っ…」

白い背中が汗ばんでいる。
まだそんなに感じていないはずだ。
―――痛みに耐えているのだろう。
シーツを掴む手が、震えている。

ベッドにうつ伏せになったブルーに、背中から覆い被さっているハーレイは侵入を止めた。
きつい締め付けに自身が辛いけれど、でも―――自分は慣れている。
ブルーの身体は生来備わった強過ぎる治癒能力のため、慣らされほぐされても
行為が終わるとすっかり元に戻ってしまう。
毎回、初めての痛みを味わうのだ、彼は。
破瓜の、引き裂かれる痛みを。

彼が感じる部分全てに触れ、舌先でなぞった。
快楽を知る身体はすぐに解け出す。
うつ伏せにして膝立ちにし、腰だけを高く掲げさせた。
秘所も、縮こまった袋も、張り詰めた茎の裏側も、全てを晒す格好にブルーは
全身を朱に染める。

身体だけではない。
心もまた、慣れない。
これだけ睦言を重ねているのに、見せる事が恥ずかしいのだ。
全部知っている、私に。

潤滑のゼリーを纏った指を差し入れる。
指の腹で、きつく閉じた秘所の入り口を内側から撫でた。

「―――ん!」

ブルーの身体がびくっと震える。
まだ痛みは無いはずだ。
そこも彼の弱い場所と知る私は、その部分を壁に沿ってゆっくりとなぞる。

「あ…は…ぁあ……ん…っ!」

華奢な腰が、誘うように揺れた。
細い足の間で、きつく勃ち上がったブルーの先端から光るものが糸を引く。

1本から始めて、少しづつ時間をかけてゆっくりと本数を増やした。
自分の太い指3本を難なく飲み込んで、気持ち良さそうに腰を揺らす様子を見て、
頃合いを悟る。
指を引き抜き、掲げた腰を潰した。
そして背中から覆い被さり、耳元で囁く。

「あなたに、入りたい……ブルー」








白い背中はまだ小刻みに揺れていた。
だが、大分息が落ち着き始めている。

「…もう…いいよ…」

動いてよ、ハーレイ。
少しだけ顔を傾けて、赤い瞳が後ろを見やる。
濡れた瞳に、彼もまた堪え切れないのだと分かった。
痛みの先にある、深くて強い快楽に飲み込まれたいのだと。

ハーレイは、こっくりと頷いた。
緩やかに腰を穿ち出す。

「…ひ…っ…、うっ…!」

まだブルーの唇から零れるのは、痛みから生じる悲鳴に似た声で。
ハーレイはゆっくりと彼の中を進む。
全部を飲み込んだブルーは、痙攣するように震えていた。

「…動きますよ…」
「―――んっ!ひあああああっ!」

高い悲鳴。
構わずハーレイはブルーの快楽の泉を突いた。
それが、最も早く彼を痛みから解放する方法だと知っているから。

「いやあっ…!ひ…ぃ…!!」
「ブルー、愛してます…!」

後から抱き締め、ひたすらに同じ言葉を繰り返す。
そう時を経ずして、ブルーの声音が変わり出した。
ハーレイはブルーを先ほどと同じ格好にし、激しく腰を振る。
粘着質の水音と、甘い嬌声、それに激しい息遣いが青の間に響いた。

「ああぁ…いい……!」
「…ブルー…っ!」

ブルーの足の間に白い水溜りが出来、ハーレイはブルーに覆い被さる。
共に精を吐き出し、気だるい身体を重ね合わせた。

はぁ…はぁ…。
荒い息だけが響く。

そして―――どちらからとも無く再び唇が寄せられる。
長い夜は、終わらない。





2/3追記
こう↑書いたら、almaさまが続きを作ってくださいました!!
こちらですぅ〜♪

















---------------------------------------------------- 20080203 頭の冷蔵庫のalmaさまが続きを書いてくださいました!こちら 特設部屋の『粉砂糖が降る夜』ですv