liaison








ソロモンは、力なくぐったりとベッドに横たわっていた。
全裸だった。白磁のような白い肌を晒している。
投げ出された肢体には至る所に赤黒い痕、所有印が刻まれていた。

青い二つの宝石は光なく、天井を映している。
浅く静かな呼吸を繰り返す口元は僅かに開き、
よく見ればその周りには白い何かがこびり付いていた。
それを拭き取ることも無く、ただただ横たわっていた。

ギシ。
ベッドが軋む音とともに、ソロモンの隣に大きな質量が沈み込む。
それは大きな手で白い身体を抱き寄せた。
冷えた身体に、触れた手は暖かく心地好かった。

大きな手は首を傾げさせ、所有印の散らされた首筋を曝け出す。
そこに舌が這わされても、ソロモンは動かない――――――動けなかった。

荒淫の所為だった。
嵐のような交わりは数時間にも及び、翼手の身体を持ってしても、
幾度と無く意識を失う程で。
首筋で蠢く舌が、幾ばくかの快感を与えてきても反応することが出来ないでいた。

「あ・・・・・!」

不意に小さいけれど鋭い痛み。声が出た。
溢れ出る血液を啜られ、そこから生じる快楽に悶え、抗う。
けれど、疲れきった身体では少し手足が動く程度で。
啜られながら股を割られてしまう。
昂ぶった彼が押し付けられた。

「も・・無・・・・理で・・・・・・兄さ・・・・ん・・・・・・・
 もう・・・・・止め・・・・く・・だ・さい・・」

お願いです、と切れ切れに声を出しても、彼の行動は止まらない。
そうする間にも、ソロモンに与えられる快感は大きくなっていく。

「あああ・・・・・・・や・・・・・・・お願・・・い・・・・ああ・・う・・」
「・・・ソロモン!」

アンシェルは震える耳元で囁くと、一気に貫いた。